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享年、行年、満年齢の違いは?お墓への彫刻や位牌作成の注意点とは

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お墓への彫刻やお位牌の作成を検討している方にとって、亡くなった方の年齢をどのように表記するかは重要な問題です。

日本には「享年」「行年」「満年齢」という3つの異なる年齢の数え方が存在します。
それぞれの違いを理解し、適切な表記を選んでいただくために、仏教の視点も交えながら解説します。

享年とは?

享年(きょうねん)は、伝統的な日本の年齢の数え方である「数え年」で表されます。

広辞苑によると、享年とは「(天から享(う)けた年の意)死んだ者がこの世に生きていた年数」を意味します。
数え年では、生まれた年を1歳とし、その後元日が来るたびに1歳を加算します
これにより、実際の年齢(満年齢)よりも1歳多くなります

仏教では、古来より享年は数え年で表記することが一般的でした。
数え年とは、母親のおなかの中で過ごす一年も「命」として数え、生まれた時点を1歳とし、その後正月を迎えるたびに1歳を加える数え方です。

例えば、2000年1月1日に生まれた人が2020年12月31日に亡くなった場合、享年は21歳となります。

享年は主に伝統的な儀式や宗教的な場面で使用されることが多く、お墓や位牌に刻まれる年齢としても一般的です。

行年とは?

行年(ぎょうねん)は、広辞苑によると「この世に生まれてから経過した年数」と定義されています。
これは満年齢の数え方に従います。
つまり、行年は生まれた時を0歳とし、誕生日を迎えるたびに1歳ずつ加算する一般的な年齢の数え方です。

先ほどの例でいえば、2000年1月1日に生まれた人が2020年12月31日に亡くなった場合、行年は20歳となります。

ですが、行年の場合でも行年を数え年とする場合があります
行年が「数え年」か「満年齢」のどちらの意味で使われているかは、ご住職の考えやご先祖様の没年齢の経緯によって判断する必要があります

満年齢とは?

満年齢(まんねんれい)は、生まれた時を0歳とし、誕生日ごとに1歳を加える年齢の数え方です
満年齢は国際的にも一般的な年齢の数え方であり、日常的な会話や法律上の年齢表示として広く使用されています。

具体的には、2000年1月1日に生まれた人が2020年12月31日に亡くなった場合、満年齢は20歳となります。

満年齢は、現代社会において最も馴染みのある年齢の数え方です

仏教と年齢表記の変遷

仏教では、古来より享年を数え年で表記することが一般的でした。
しかし、民法の「年齢のとなえ方に関する法律」(昭和24年5月24日法律第96号)の施行後、実生活の中で数え年を使う機会が減少しました。

現代の日本においては満年齢を用いることが一般的になり、葬儀における年齢表記も時代の流れとともに変化をしています。

具体的な例で違いを理解する

それでは、具体的な例を通じて3つの年齢の違いを整理してみましょう。

(例1)生年月日:2000年6月15日 → 死亡日:2020年6月14日の場合

享年:21 歳(数え年で計算)

行年:19 歳(満年齢で計算)

満年齢:19 歳

(例2)生年月日:2000年6月15日 → 死亡日:2020年6月16日の場合

享年:21 歳(数え年で計算)

行年:20 歳(満年齢で計算)

満年齢:20 歳

お墓やお位牌への年齢表記の選び方

お墓やお位牌に刻む年齢を選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。

伝統的な表記を重視する場合

享年を使用することが一般的です。
伝統的な儀式や宗教的な意味合いを重視する場合、享年が適しています

現代的でシンプルな表記を重視する場合

行年や満年齢を使用することが推奨されます。
特に、現代の家族や親族が理解しやすい表記として、満年齢は適しています

ですが、行年の説明の際に前述をした通り、ご住職の考えやご先祖様の没年齢の経緯によって「数え年」で行年の表記をしている場合もあるので、注意が必要です

ご先祖様に倣った表記を重視する場合

お位牌が手元にある、またはお墓への彫刻がすでになされている場合は、それぞれに倣った年齢の表記をするのが良いでしょう

またお墓とお位牌の表記がそれぞれ違う場合もあります。
その際は、必ず統一をしなくてはいけないという決まりがあるわけではないので、それぞれが別の表記で作成を行なっても問題はありません

「歳」と「才」の違い

年齢の表記方法でもう一つ悩ましいのが、「歳」と「才」の違いです。
どちらも年齢を表す際に使われる漢字ですが、使い方やニュアンスにいくつかの違いがあります。

正式な漢字

「歳」は正式な漢字で、公式文書や正式な場面で年齢を表すときに使用されます。

歴史的な背景

「歳」は古代中国で「年」を意味する漢字で、日本でも長い間使用されてきました。

広範な使用

年齢だけでなく、年を表す一般的な言葉としても使われます(例:歳末、歳時記など)。

略字

「才」は「歳」の略字として使われます。
特に手書きや非公式な場面での使用が一般的です。

現代の使用

特に子供の年齢やカジュアルな場面で使われることが多いです。
例えば、子供の誕生日カードなどで「○才」と表記されることがよくあります。

誤用の注意

公式な文書や正式な場面では「才」を使うのは避けるべきです。

お墓やお位牌への表記

「歳」は正式かつ伝統的な漢字で、公式な文書や年齢を表す場合に使われるべきです。
「才」は「歳」の略字として、非公式な場面やカジュアルな文脈で使われることが一般的といわれています。

ですが、お墓やお位牌への刻字の場合は、幅広くどちらの漢字も使用をされていることが多いです

実際の表記例

ここでは、お墓や位牌に刻む具体的な表記例をいくつか紹介します。

享年を使用する場合

享年 二十一 歳

享年 七十五 才

行年を使用する場合

行年 二十 歳

行年 七十 才

満年齢を使用する場合

満 二十 歳

満 七十 才

このように、どの表記を選ぶかは家族や親族の意向、お墓や位牌の代々の表記、宗教的な考え方によります
どの表記が最も適切であるかを慎重に考え、納得のいく選択をすることが大切です。

まとめ

お墓や位牌に刻む年齢の表記を選ぶ際には、「享年」「行年」「満年齢」の違いを理解することが重要です。
それぞれの年齢の数え方には、歴史的な背景や文化的な意味があり、家族や親族の意向を尊重しながら適切な表記を選ぶことが求められます。

現代では、理解しやすい満年齢を選ぶ方が増えていますが、伝統を重んじる場合には享年を選ぶこともあります。

お墓や位牌の作成において、何かお困りのことがあれば、専門家に相談することも一つの方法です。
専門家のアドバイスを受けながら、故人を偲び、家族の思いを込めた素晴らしいお墓や位牌を作成してください。

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【一般社団法人 尊骨士協会認定】
【いのちの積み木 認定ファシリテーター】
【ペットメモリアルアドバイザー】
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【プペルメモリアル 正規販売特約店】
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